環境にやさしい企業活動の実施

海洋環境保全​

TASAKIの真珠は、多種多様な生物が生息する滋養豊かな海で育まれます。そして、海洋環境は、その周辺を囲む森や山の環境とも密接に関連しています。TASAKIは、これからも自然の恵みを受け、持続可能な発展を遂げるために、海やその周辺の生態系を守る取り組みを進めていきます。

海洋環境保全の取り組み

種の保存や遺伝子に関する研究

あこや貝が海中で斃死すると、その死骸の分解のために海中の酸素が消費されます。また、海水中のリンや窒素が増加する富栄養化と呼ばれる現象が発生します。適度な富栄養化は海洋の生産力を高めますが、程度が過ぎると、海水中の酸素減少や赤潮の頻発といった環境問題を引き起こします。そのため、あこや貝の死亡率を下げることは、真珠の安定供給だけでなく環境負荷の低い養殖業を実現するためにも有意義と言えます。 

TASAKIでは、より病気に強いあこや貝を育てるため、遺伝解析と優良種保存について研究しています。科学技術振興事業団(現:国立研究開発法人科学技術振興機構)と公益財団法人長崎県産業技術振興財団からの受託研究においては、あこや貝の精子凍結保存と遺伝子レベルにおける系統解析を行い、さらにこれらの技術を応用して母貝の作出を行いました。また、長崎県工業技術センターとの共同研究においては、DNAの調整及びPCR法による遺伝解析を行いました。今後の課題として、あこや貝を含む海産無脊椎動物の受精卵や幼生を凍結保存する方法についても研究を進めたいと考えています。さらに現在では希少な純国産のあこや貝の育成にも取り組んでいます。 

加えて、あこや貝の稚貝を育成するための植物プランクトンの凍結乾燥も行っております。こうした技術はあこや貝以外の海洋生物に対しても応用可能と考えられるため、TASAKIの研究は、真珠養殖技術の向上に留まらず、海洋の生態系保護に広く貢献する可能性を秘めています。

あこや貝による水質の改善

あこや貝などの二枚貝の養殖は水質の改善に役立つことが知られています。二枚貝は海水からプランクトンを濾し取ってエサにするので、その過程で海水を浄化します。1つのあこや貝がろ過する水の量は1日400リットルほどと言われています*1。TASAKIでは年間400万を超えるあこや貝を養殖しており、水質の改善と透明度の向上に大きく貢献しています。

また、あこや貝の生育環境を守る植樹プロジェクトへの寄付、養殖場付近の清掃活動への参加等、海洋周辺の自然環境の維持保全にも取り組んでいます。 

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*1 水産庁資料より 

TASAKIの目指す姿

環境にやさしい企業活動の実施

2030年までに、再生可能エネルギーへの切り替えやゼロエミッションの達成、生態系の保全により、美しいジュエリーを生み出す海や鉱山の環境を守り、「自然と共存するジュエリーブランド」を目指します。

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編集方針

対象範囲

株式会社TASAKIを基本としていますが、グループ会社を含む場合は文中に明記しました。文中の「TASAKI」は株式会社TASAKIを指します。

対象期間

株式会社TASAKI 2022年度(2021年11月1日から2022年10月31日)を基本としていますが、定性情報は一部2021年度以前または2023年度の情報を含みます。2021年度以前または2023年度の情報に関してはその旨を文中に明記しました。​

発行時期

発行日 2023年8月23日

参考にしたガイドラインなど

GRI / ISO26000

将来見通しに関する
注意事項/免責事項

本レポートに記載されている将来に関する記述は、TASAKIが本レポート発行までに入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成をTASAKIとして約束する趣旨のものではなく、様々な要因により大きく異なる可能性があります。

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